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【産業動向】マイクロン、台湾新工場の建設一時停止の報道 労使対立原因? 現地紙はインフラ問題指摘も
2026-11-06 13:06:52
DRAM大手の米マイクロン(Micron)が、台湾の労働組合との労使紛争が未解決なのを受け、台湾桃園市で進めている45億米ドル規模の新工場「Fab 11E」の建設を中断したと2026年11月5日付の米『ブルームバーグ(Bloomberg)』が報道したことについて、台湾の大手紙『聯合報』は翌6日付で、背景にあるのは、単なる労使の権利争いか、あるいは電力・インフラの条件なのか、さらにはグローバルな資本配分に関わるより深い問題なのかを、多角的に検証する必要があると報じた。その上で、注目すべきなのは、これをきっかけにマイクロンの経営陣が世界における各拠点の投資リスクや優先順位を再度検証するか否かだとした。


聯合報によると、ブルームバーグは11月5日付で、マイクロンが桃園新工場「Fab 11E」の建設を一時停止したと報じた。その上で関係者の話として、経営陣は、現地の労働組合との合意が覆されるリスクを含め、不確実性が高まっていることを懸念しているとし、これを背景に、台湾の関係当局及びサプライヤー1社に対し、桃園工場の建設工事を一時停止する旨、通知したと伝えた。

聯合報によると、台湾経済部(経産省に相当)は11月5日、同日時点で報道内容を確認しておらず、個別の工場の投資計画については、企業が対外的に公表する情報を基準にするべきだとのコメント出した。一方、マイクロン台湾の労使紛争について、台湾労働部(厚労省に相当)は5日、桃園市労働局がこれまでに労使双方による協議を2回サポートした他、労働部も担当者を派遣して協議をサポートしていると説明した。また、労使双方が11月6日に3回目の協議を行う予定だとした。

建設が止まったというマイクロン桃園「Fab 11E」について聯合報は、EUV(極端紫外線)リソグラフィー技術を導入し、最先端DRAMプロセスへの移行を推進する重要拠点としてマイクロンが位置付けているとした。さらに、台湾台中工場については、HBM(高帯域幅メモリ)及び先進封止(パッケージ)の生産能力拡大を引き続き進めているとした。

その上で、マイクロンメモリ台湾(Micron Memory Taiwan=MMT)の盧東暉・董事長(会長)が先ごろ、桃園工場について、土地利用が既に極めて逼迫しているため、追加で拡張する余地がほとんどないと述べたと紹介。そのマイクロンが長年にわたる計画・調整を経て、既存工場敷地内にFab 11Eの建設用地を確保し、26年7月30日に起工式を実施したばかりだったが、着工からわずか3カ月で工事の一時停止が報じられたことは、同プロジェクトの投資計画に何らかの変更が生じている可能性があるとの見方を示した。

同紙は、企業の投資判断という観点から見ると、数十億米ドル規模の設備投資を伴う半導体プロジェクトにおいて、労使関係や合意の履行をめぐる不確実性が高まれば、企業が投資リスクを再評価し、政府に対して投資環境上の課題解決への支援を求めることは不自然ではないと指摘。また、台湾北部における電力供給、水資源、用地確保などの問題についても、それぞれ個別に検証する必要があるとし、現時点の情報だけで、このうちのどれかが建設停止の直接的な原因だと断定することはできないと強調した。

さらに聯合報は、なお深く踏み込んで考えれば、マイクロンは現在、米国、日本、シンガポール、台湾で同時に生産能力の拡張を進めていて、それぞれに巨額の資金、製造装置、エンジニアリング資源が必要とされるため、経営陣が各拠点の投資リスクや優先順位を再検討するのは当然至極の経営判断ではあるとの見方を示した。

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